完全栄養食として注目食材の卵ですが、実際にどのような栄養素が含まれていて、どのような効果があるのか紹介していきたいと思います。
卵の栄養素
タンパク質
タンパク質はエネルギーとなる他、筋肉・皮膚・毛髪などの材料や体の機能を保つホルモン・酵素などの成分となります。
卵のタンパク質の特徴は、体内で合成できず食品からの摂取が必須となる「必須アミノ酸」をバランスよく含んでいる点です。
脂質
脂質はタンパク質や炭水化物と並ぶ体のエネルギー源であり、細胞膜やホルモンなどを構成するにあたり欠かせない成分です。
ビタミンA
卵黄にはビタミンAが豊富に含まれています。ビタミンAは目の健康に大きく関わる栄養素です。また、皮膚や粘膜を正常に保ったり、成長や細胞の分化に関わります。
ビタミンD
ビタミンDは、骨の健康維持に不可欠なカルシウムやリンといったミネラルの代謝に関わる栄養素です。なので成長期の時はより意識して摂りたい栄養素と言えるでしょう。
ビタミンE
ビタミンEには「化抗酸作用」があります。抗酸化作用とは、活性酸素の働きを抑えたり取り除いたりする作用のことです。体内で免疫機能などの役割を担う活性酸素ですが、過剰に作られると細胞の老化や癌、生活習慣病などの要因になることが知られています。
ビタミンK
ビタミンKは血液凝固や骨の形成に関与するビタミンです。不足すると出血しやすくなるなどの症状が現れるほか、長期にわたると骨粗鬆症や骨折の原因になることがあります。
ビタミンB2
ビタミンB2は脂質などの栄養素からエネルギーを作り出すことに関わるほか、成長の促進や皮膚および粘膜を保護する働きがあります。
不足すると成長に悪影響を及ぼしたり、口内炎や皮膚炎を引き起こす可能性があります。
ビタミンB12
ビタミンB12はアミノ酸や脂質などの代謝をサポートしている栄養素です。また正常な赤血球を作ることや神経機能の維持、DNAの合成に不可欠で、不足すると巨赤芽球性貧血や神経障害などを引き起こすことが知られています。
巨赤芽球性貧血とは、ビタミンB12もしくは葉酸が不足することで生じる貧血の総称です。不足すると未熟な赤血球が生成されるため、貧血につながります。
葉酸
葉酸はビタミンB12と同様に赤血球の生成に関わり、アミノ酸の代謝やタンパク質の合成、細胞の増殖に必要なDNAの合成にも関与しています。不足すると巨赤芽球性貧血発症の原因となる栄養素です。
妊娠初期は胎児の細胞増殖が盛んな時期です。この時期に葉酸が不足すると、神経管の形成に支障をきたし、神経管閉鎖障害を起こすリスクが高まります。
神経管閉鎖障害とは、脳や骨髄が正常に形成されない先天性の障害のことです。
パントテン酸
パントテン酸は糖質や脂質の代謝に関わる栄養素です。不足すると、エネルギー代謝異常などの悪影響を及ぼします。
ビオチン
ビオチンは糖質やアミノ酸の代謝、脂肪酸合成などに関わるビタミンです。ビオチンは卵黄に多く含まれていますが、卵白にはビオチンの吸収を阻害するアビジンという物質が含まれています。そのため、生の卵白を長期に渡り大量に摂取するとビオチンの欠乏に繋がってしまうので注意が必要です。ただし、加熱するとアビジンの効力は失われます。
リン
リンは「必須ミネラル」の一つで、エネルギー代謝や脂質代謝など身体にとって重要な役割を担う物質です。また、体内のリンの多くは骨に存在し、カルシウムと共に骨の形成に関わっています。
リンを長期に渡り過剰摂取すると、腎機能が低下したり、副甲状腺機能の働きが過剰になる可能性があります。
リンを適切に摂取することでカルシウムの吸収に役立つということです。
鉄
鉄は「必須ミネラル」の一つで卵黄に多く含まれています。鉄を含む赤血球中の色素タンパク質ヘモグロビンは、血液を通して体の各組織に酵素を届けています。そのため鉄が不足すると、ヘモグロビンが正常に作られず、体の隅々に酵素を行き渡らせることができなくなってしまいます。この状態を鉄欠乏性貧血と言います。
卵黄コリン
卵黄コリンはリン脂質の一つで、消化・吸収を経て脳に取り込まれ、アセチルコリンとして神経伝達に関与しています。
まとめ
これらからお分かり頂けるように、卵にはたくさんの栄養素が含まれています。
そんな卵の栄養素を安心安全に摂取したいですよね。今、スーパーなどで売られている卵は安全なんでしょうか。安く売られているものには必ず裏があります。
なので完全栄養食の卵の選び方を次の記事で紹介したいと思います。
卵の効果を得るためにも、知識をつけて美味しく楽しくそして健康な食事を送りましょう。
守ろう家族。守ろう未来。
コメント